抄録: 　質量顕微鏡法は質量分析を利用し組織切片のまま高解像度で直接質量分析を行い、各点のピークパターンから特定のm/zについてピーク強度に基づいた二次元画像を作成することで、生体物質の組織内発現分布と発現量の情報を視覚的に分りやすく表示する法である。 　我々は現在、この手法のプロテオーム解析、創薬、代謝研究などのライフサイエンス分野への応用に精力的に取り組んでいる。本講では、中でも臨床応用に向けた取り組みをご紹介したい。